初心者オーナーもベテランオーナーも悩みになりやすいのが、愛犬のお風呂事情です。
犬種はもちろん、年齢によっても違うので、
試行錯誤を重ねながら対応しているオーナーがほとんどです。
ここでは愛犬をお風呂に入れる際、ぜひチェックして欲しいポイントを公開しています。
正しいケア方法やNG行為も公開しているので、参考にしてみて下さい。
愛犬をお風呂で洗う際に用意するもの
アナタは自分でお風呂に入れるので、自分の好きなシャンプーやボディソープを始めに、
様々なケアグッズを自分で用意出来ます。
しかし犬はそんな事出来ませんし、そもそも野生にいる場合入浴という概念はありません。
犬種によっては水浴びをしたり、狩りの為に泳いだりする事もありますが、
それはほんの一部だけです。
その為あまり水が得意ではない個体が多く、お風呂に入れる際は事前に入念な準備が必要です。
まず最低限用意するアイテムと言えば、犬用石鹸・ブラシ・タオル・ドライヤーです。
これに合わせて犬用バスタブ(たらいでも代用可)・温水シャワーキットがありますが、
これらは必須ではありません。
ブラシに関しては長毛種の場合はスリッカーやピンブラシ、
短毛種であればラバーブラシが良いです。
タオルに付いては吸水性が良く、しっかりと包み込める様な大きなタオルがベストです。
ドライヤーは出来るだけ音が出ない、静かなタイプだと無用なストレスをかけずに済みます。
温かい地域やドライヤーが苦手だという場合はヒーターやこたつでも良いです。
但しこの場合は湿気に注意して、しっかりとブラッシングをして下さい。
犬がよくかかる疾患の上位に皮膚病があり、これは間違ったケアをする事で生じてしまいます。
特にシャンプー後は被毛が濡れていて湿気を溜め込みやすいので気をつけて下さい。
温水シャワーキットは自宅のシャワーヘッドに装着するだけで音が抑えられる、
または犬を入浴させやすい環境を作りやすくしてくれるのでシャワーが苦手、
または怖がりな愛犬にぴったりのキットです。
愛犬の被毛にツヤが欲しいと言う場合は、
オリーブオイルやホホバオイルを少量つけると良いです。
犬用のケアグッズを置いているショップもあるので、チェックしてみるのも良いですね。
これらをうまく代用するのも良いですが、
石鹸(またはシャンプー)人間用で代用するのはNGです。
人間用は刺激が強く犬の皮膚に強い刺激を与えてしまい、
皮膚トラブルを起こす原因になります。
重点的に洗う場所と気を付ける箇所について
人間でいうシャンプーと言えば毛穴・毛髪の汚れを落としたり、
マッサージしたりする感覚ですが、愛犬の入浴も同じです。
但し、愛犬の場合はマッサージがメインなので、
毛を洗うよりも皮膚を優しく揉む様な感じで洗って下さい。
シャンプーの際に気をつけて欲しいのが、
汚れやすい脚・肛門・顏まわりをしっかりとケアする事です。
また顏まわりが濡れるのを嫌がる個体が多いので、その点に注意して下さい。
犬の大きさによって洗い方に違いはあるの?
入浴の際、身体を洗う時は下から上へ、そしてすすぎは上から下へ洗うのが基本です。
しかし犬種や大きさによって、洗い方を変えるべきでしょうか?
大きさによって洗い方を変える必要はありませんが、
犬種によって体臭や汚れやすい場所に特徴があるので、
それに合わせて変更していくのが良いです。
ちなみに愛犬を入浴される場合、毛を洗うと言うよりも、
皮膚をマッサージする感覚でやると嫌がりませんので、
お風呂嫌いの愛犬がいるオーナーは試してみて下さい。
犬と言えば独特の体臭がありますが、実は犬種によって違います。
ポメラニアン・ゴールデンレトリバー・コーギーなどの
ダブルコートの被毛を持つ犬種は体臭が強いです。
これらは被毛が厚く、通気性が良くないので臭いがこもってしまったり、
皮脂が酸化して皮膚炎になりやすかったりする特徴があります。
これらの犬種は被毛の厚い胴体をしっかり洗ってあげましょう。
但しむやみに入浴させるのは肌バリアを落としてしまうので、
多くても月2回で入念なブラッシングをするのが良いです。
続いて気をつけたいのが顏や身体にシワが多いパグ・ペキニーズ・シャーペイなどの犬種です。
シワ部分や蒸れやすく雑菌が溜まりやすいので重点的に洗う必要があります。
シワを伸ばす様にして洗うと負担なく汚れが落ちますし、愛犬にも負担がかかりません。
よだれが多い犬は顏周りをしっかり洗わないとそこから臭いや肌トラブルを起こします。
よだれが多い犬種と言えばマスティフ系、ブルドッグ・セントバーナードで、
比較的大きな犬種です。
入浴だけでは無く日頃から顏を拭くクセをつけると良いですし、
よだれがついた皮膚は雑菌の元になるので入浴の際はしっかりと洗ってあげて下さい。
犬を洗う際の時間目安は?震えが出たら危険なサイン!
お風呂に入っているとリラックス出来て気持ち良いですし、
半身浴は身体にも良いのでついやってしまう。
それは人間の好みですので愛犬が入浴中に同じ事を思っていると考えない事です。
本来犬のほとんどは入浴する習慣が無く、一部を除くと水浴びを好みません。
特に和犬は水は体温を下げる要因だと本能的に理解しているので、
お風呂を嫌がる個体が多いです。
トイプードルやダックスフントは元々水鳥の猟犬だったので水が好き、
あるいはお風呂が好きという個体もいます。
総合的に考えてもお風呂が苦手な犬が多い事、
そして犬にとってお風呂はとても負担のかかる事だと理解する必要があります。
犬にとってお風呂は全力疾走した時と同じくらい身体に負担がかかり、
老犬・子犬はそれ以上です。
体調が悪い、または老犬・子犬の場合は無理に入浴させる必要はありません。
また入浴させる際は「出来る限り早く」がモットーになります。
大型・小型でも入浴時間は違いますが、どの犬種でも15~20分以内で入浴を終わり、
ドライに入れるとベストです。
また入浴させる時間帯は夜が良いです。
少なからず犬に負担をかけてしまうので入浴後は疲れてしまいます。
そのまま休ませるのが良いですし、人間も夜の方が時間は取りやすいと言えます。
ちなみに愛犬を入浴させている際、ブルブルと震えている事はありませんか?
特に小型犬はよく震える事が多いのですが、実はこれ危険なサインなのです。
犬は人間の様に瞬時に体温調整が出来ないので、
筋肉を震わせて体温を維持しようとしています。
当然筋肉を震わせているので全身に負担がかかります。
また単に体温が下がっただけでは無く、
強い恐怖心を感じて震えているケースもあるので注意して下さい。
どちらにしても震えがみられた場合は、
すぐに入浴を中止して温かい部屋で落ち着くまでじっとさせて下さい。
落ち着いたらおやつやコミュニケーションを取り愛犬を安心させる事で、
トラウマを払拭しお風呂嫌いになりにくくなります。
お風呂に入った後の正しいケア方法とは?
出来る限り素早く入浴させ、タオルドライをして終了。
ちょっと待って下さい。
入浴させたら終わり、では無く乾燥やケアまで行うのが鉄則です。
特に温かい地域に住んでいる場合、
「ドライヤーよりも日光浴が良いでしょう。」
と考えてドライヤーを怠るオーナーもいますが、
これは間違った方法です。
確かに日光浴は良いですが、
湿気を溜めこみやすくなるので結果的に皮膚トラブルが生じるリスクが上がります。
また人にも犬にも過度な紫外線はダメージの元なので、
よほどの事がない限りはドライヤーで乾燥させて下さい。
乾燥が終わったらブラッシングです。
長毛種の場合はスリッカー・ピンブラシ、短毛種の場合はラバーブラシがおすすめです。
ブラシは単に毛並みを整えるだけでは無く、
皮膚をマッサージしたり湿気を逃がしたりする役割があります。
ブラシが好きな犬も多いので、オーナーと愛犬の大切なスキンシップにもなります。
毛にツヤが無く乾燥している場合はオリーブオイルやホホバオイルを少量揉み込むのも良いです。
ここで重要なのは愛犬が舐めても問題ないオイルを使う事です。
その為、人間が普段使っているヘアオイルなどはNGです。
皮脂が多く分泌される体質でフケや臭いに悩んでいる場合は、
アロマスプレーを使ったり専用のケアオイルを使ったりして下さい。
通販や実店舗でも購入出来ますが、
愛犬の体質やアレルギーもあるので出来れば獣医に相談した上で選ぶのが良いです。
しっかりケアをすれば見違える程、
キレイになりますのでこれまでやっていなかった方もトライしてみて下さい。
まとめ
愛犬の状態や年齢、そして犬種によってお風呂の入れ方が違います。
最低限用意するのはタオル、ブラシ、石鹸、ドライヤーで後は、
犬用バスタブや専用のシャワーキットがあれば良いです。
洗い方は下から上、すすぎ方は上から下がスタンダードでどの犬種も同じです。
但し、臭いの強い犬種だったりよだれの多い犬種だったりする場合は注意して下さい。
他にも入浴後のドライケアやオイルケアなど出来る範囲で構いませんので、
日頃からしっかりとケアしていきましょう。